“mezzotint




懐かしい人々の暮らす街で
時が過ぎ行くままに任せて
てのひらで思い出を弄んで
小綺麗な笑顔を育てていく

風すら立ち止まる街の中で
窓の外だけが移り変わって
あの人の姿を見た気がした


時計の針になった気がした

あの人は螺子を巻くのをやめたのだと
ようやく気がついた